1/24第1子、誕生
2023/01/26
それは突然
覚悟していたつもりだった
わが子が誕生するのはてっきり、予定日2/11だから2月かなと勝手に思い込んでいました。
それはある日突然やってくるのですね。映画やドラマで見た通りっちゃ見た通り。
1/23(月)朝7時、違和感で目を覚ましました。まず、さっき寝たばかりであったことにも違和感はあったのですが尿意がすごかったです。(トイレいっとくか…)と半身起こした瞬間から、自分の股は蓋が無かったんか?と思うような漏らし方で慌てて立ち上がりました。立ってもなお漏らし続ける自分…心の底から今の自分が哀れでなおかつ滑稽で面白くて思わず
「…あららら…w…おお…久しぶりに漏らしたなあ…ww」
と流れ続ける液体を見つめる私。小学3年の、恥ずかしくて泣きに泣いたあの日以来のお漏らしだと思ってました。
そして思い出す「あ、妊婦やったわ」と。これはいわゆる破水??!!
そう閃いた後の方が俄然あわててしまい、(え、じゃあそうちゃん起こさなあかんやん??!!いやいやでももしお漏らしやったら??え、嫁お漏らしとかさすがに愛し続けてくれるか???いやいや愛してくれるか。いや待て流石にそういうのは思い込んじゃダメじゃないのか?…ってそんなこと言っとる場合か!これは何?おしっこか?)
とまあこんな脳内でした。
おしっこならば独特な香りがするはず…!!
いざ!!!…とかいでみたものの…前からこんな匂いだったような気もする。そこで思い出した「おしるし」の存在!!
おしるし…それは簡単に言えば「水風船の蓋」血の塊です。
早速生理用品を確認しましたら、ちょっとついてるーーー!!!!!
たぶんそう!!!きっとそう!!!!!…という勢いでそうちゃんを起こしに隣の部屋へ行きました。
SHE「…そうちゃーん」
そう「…むにゃ…」
SHE「…破水…か、お漏らししたので見てー」
そう「………。」
そう「…え!!!!!!!!!!!」飛び起きる寝坊キング。
SHE「おもらしかも。(まだ自信ないのウケる)」
そう「…いや、見てって…そうちゃんその道のプロじゃないからわかんないよ???!!!」
言われてそうやな~はははって笑っているぐらいパニックしてましたね。
そんなこと言いながら、そうちゃんは現場検証してくれました。
破水だったら羊水だから匂い違うよね?なんて言いながら床を嗅いでました。
そう「そういえばオレシェリさんのおしっこの匂い知らんし、違いわからんやん!まってオレじゃあ今おしっこの匂い嗅いじゃったかもしらんてこと??? うげぇ!」
そうちゃんもとんだ寝ぼけを発動してました。
愉快な夫婦ですね!!
とりあえず病院へ電話しましたら、警備員のおじさんが出てくれて、事情を説明。
おじさん、こりゃ大変やで!ってな口調で分娩部へ繋ぎますわ!っと。
保留音て基本喋ってる声聞こえないはずだと思うんですが、時折おじさんの「…分娩部何番やっけ?」「…え?08…なに?」「そうそう…そういうてますがな」の声が保留音の相づちみたいに入ってて笑いが止まらないし、なんなら羊水も止まらない。
分娩部繋がって、落ち着いてご飯食べてから病院来てくださいね~!と言われ、驚くほどまったりモーニングして私とそうちゃんは病院に向かったのでした。
カウントダウン開始
要は歯医者の、それ
病院へ向かう途中全然ドラマみたいに壮絶な状態ではなく、破水しただけだと気楽なもんで、そうちゃんと明日新しい車来るねえ~なんて話してました。
数日前に私のお腹のベビちゃんに向かって
「1月24日にね!新しい車が来るから!まだ出てきちゃダメだよ!ちょっと待ってね!」
って言ってたの思い出して「あんなん言うから逆に(もう出ていった方がええんか??)って思ったんちゃう??」なんて言いながら笑いあっていました。
まあ私の人生わかりやすいもので、自分の機嫌は周囲の機械が教えてくれる人生でした。例えば小さい頃は癇癪起こせば電球が触ってもないのに割れたりして。
病院に着くなり、診察券の磁気不良に手こずりまして、それで(ああ、私ちゃんと緊張してるんやな)としみじみ。
結果はしっかり破水でして、分娩部へ直行いたしました。
この時点で壊れた蛇口のように漏れ続ける私の体ですが陣痛は一向に現れず、陣痛室(待機室)についても余裕の顔でいました。
しかも電波入らない…地味にいちばん困ってました。
そうちゃんに冷蔵庫のオムライス食べといてねって言いそびれたな…ってモヤモヤしてました。
診断結果で点滴打たねばならず、これも地味に苦痛なんです。点滴、注射…わたくし幼少期から難易度の高い血管の持ち主でして、過去、1回ブスっとすればいい注射で最高8回さされてる強者なんです。
今回、10回刺されました。記録更新です。
その内、お医者さん1人いたのに10回。最終「針といえばこの人」みたいな強そうな看護師さんも失敗し「ごめんね、手の甲でいくわ」と私としてはお馴染み手の甲で良ければもっと早く手の甲に刺して欲しかったな…と泣きそうになってました。
次から「手の甲でも大丈夫です」って宣言しようと思いました。
夜の10時になり、未だ陣痛は来ないものの、私は怯えていました。
この陣痛室に来てからというもの、叫び声や断末魔が定期的に聞こえてくるんです。
「ぎゃあああ!!!」「痛い痛い痛い痛い!!!!」「やだああああ(号泣)」
「いーたいーーーーー(怒)」「ゔゔゔゔ!!!!!!!!」
怖すぎました。歯医者さんの待合室現象やんけ。
そんなに痛いのか…いい歳重ねた大人の女が全力で泣き叫ぶくらい痛いんか…私の顔から明らかに血の気は引いていたはずです。
私の人生において、痛かったことランキング2位が【奥歯ガタガタ事件】1位が【10tトラックに脚持ってかれ事件】だったのですが、余裕で超えて来るかもしれない…これは産んだあとの私の精神やいかに…を考え出していました。
※奥歯ガタガタ事件…およそ3年前、奥歯の奥底に膿が溜まり、麻酔を打ったものの医師の「あんまり打っても意味無いかも。それぐらい痛いから覚悟してね」という忠告すぐに医師の手が私の奥歯の膿をごっそり掻き出した事件。本当に麻酔が意味ないぐらい痛すぎて目を白黒させ、20代後半の女がギャン泣きしながら駐車場に戻り、車でもがき苦しみそして麻酔が切れて失神した。
※トラックに脚持ってかれ事件…19歳の11月20日、交差点で信号が青になったのを確認し自転車で進んだところ左折してきた10tトラックに右脚の太ももを巻き込まれ、しっかり内部がソーセージ状態になった事件。成人式に出られなくなり、仕事も夢も失い色んな意味で痛い事件になった。未だケロイドは残る。
陣痛がやってこないことに焦るものの、出産に対しての恐怖も大きくなっていき、いも引いてんちゃうぞ覚悟を決めんかい!と心の中のVシネアニキが言うもんだから腹をくくり出した頃合で、お医者様がこられました。
「朝まで陣痛こんかったら、陣痛誘発剤うって、バルーンとか使いましょう」
その言葉で本気で腹をくくった感がありました。
大寒波と大雪と共に爆誕
人間ってすごい
深夜2時。日付が1/24(火)
2時ちょうどで目が覚めました。その頃に何人目かの絶叫が聞こえてたからっていうのもあるのですが、寝る前にルノルマンカードで占ってみていました。
「2時から陣痛。3時焦る。7時きっかけ来る。8時朦朧。9時勇ましい。10時おめでとう。11時こんにちは。」
暇やからやった部分あったのですが、
時計と自分の体調でドキリとしました。
お腹に違和感が…。
いやいやまさかな。でも結果、ちゃんとカードは教えてくれていたみたいでした。
7時のきっかけとは誘発剤のことらしく、それまでのは前駆陣痛だったらしいです。
誘発剤ってすごいんですね。最初はほんと強めの生理痛みたいな感じだったのがどんどんレベルが上がってくんですよ。
下痢だなあー、強めの下痢、誰か下剤盛ったな、誰か腹の上に乗ってるんか?!…て感じで。
8時の時点で心折れそうになってました。
そうしたら心の中の刑事が
「…息子さん、泣いてんぞ…」
って言ってきたんです。せやった、ワシはベビちゃんに会うために生きてたんやったで!!!!!
と覚悟を決め直しとりあえず考え直しました。
なんせもう、きばったらええんや!出してしまえばええねん!
看護師さんに「お父さん電話しましょうかね」と言われ、病院の子機からそうちゃんにテレフォン。
SHE「…ハアハア……も、もし…もし…ハアハア…」
そう「来た??!!行くわ!!!!!!!」
SHE「キテクダサイ…(ブチッッ)」
看護師「何分ぐらいで来れそうかな?」
SHE「…じゅ…5ふン…クラいぃぃ…」
看護師「よぉーし、間に合うね」
出せ!!出すんや!!!!!ワイやってもうたれ!!!!!!
の感覚できばってたら、思いのほかスムーズにいってしまったらしく、頭が見えてきた!…けど旦那さんまだか!の状態になってしまい…。
実際20分はすぎてもそうちゃんは現れず、助産師さんに「どうしようか。待つ?」と聞かれ
SHE(どうしたのそうちゃん??!!なんで来ないの?????事故にでもあったんか??!!あんなに会いたがってたじゃない!立ち会えないなんてかわいそうすぎるよ!そんなの絶対)「産みます!!!!!!!!!!!!!!!!!」
実際判断下すのに1秒ですた。ごめん。待ってられない。痛えのよ。
明らかに自分でもわかるでかい存在がお股にいる…これ絶対出られないじゃん…よしもう裂けてでもだそう!!!の感覚…今考えたら強すぎる思考ですね。
股が裂けたの、しっかりわかりました。ダメージジーンズのダメージ部分を自らの手で広げた感覚。
本腰入れて呼吸法しっかり使って、唸りはしたものの、案外叫ばずに11時12分、陣痛から5時間後、第1子爆誕。
出た瞬間から「ンニャーーーーー」っていっててすごく可愛かったです。
お医者さん、助産師さん、看護師さんがしきりに「イケメンな男の子だあ」とか「おかあさん上手でした」とか褒めてくれて、一息ついてる頃
お医者様たちが「…産まれちゃったよ…」「どうしたんだろう」ってそうちゃんを心配しだしていました。
電話して1時間後、オレ参上って顔で到着。
そう「どうや????!!!!!!!!」
SHE「おう、来たか。もう生まれましたよ。」
そう「なっ…!!!!!!!! どこ…あ、わあ!うまれてるううーーはじめましてー!!!!!」
みんな、彼を責めないであげてください。
彼は今日新しい車がおうちにやってくる日だったのです。
車屋さんとのすったもんだがあって、1時間かかったんだって。
タイミング面白いですねぇw
お股をお医者様に縫い縫いしてもらいながら、そうちゃんと喋ってて「ところで痛ないの?」って言われて「痛いよ?(真顔)」って言った私に尊敬の眼差しで「あなた…すごい生命力だわね…おそろしいわ…」とつぶやいていました。
そうちゃんの心の中のオネエが、自然と出ちゃうぐらい勇敢に見えたんでしょうね。
麻酔無しで破ったり縫ったりしてんねんから、そらすごいか!
ちなみに、人生で痛かったランキングは3位です。
得られるものが宝すぎて痛いのは痛かったけど、どうでもいいですね。
これが世間でいう、可愛すぎて痛さ忘れるってやつか!
「ではぜひ2人目に期待。次は必ず立ち会います、ええ、ええ。」と調子のいいことを言われて心底(私で良かったな。その発言叩かれかねんぞ帝よ。)と思いました(笑)嬉しかったんだよね(笑)
長くなりましたが、うちの皇子誕生秘話でした。
関わってくださった医療関係者様方、応援してくださった方々、お祝いメッセージくださった方々、家族みんな…本当にありがとうございます。
これからもうちの皇子含め、よろしくお願いします。